HCC2D Streamer 1.1 チュートリアル

HCC2D StreamerとHCC2D Decoderでファイルを転送する方法

本記事では、アプリの入手方法から実際のファイル転送、使用する画面とスマートフォンのカメラで安定して動作する最も高速な設定の見つけ方まで、一連の手順を説明します。

2つのアプリの役割

HCC2D Streamerは送信元のコンピューターで動作し、ファイルを画面上に繰り返し表示されるカラーコードの列へ変換します。HCC2D Decoderは受信側のスマートフォンで動作し、そのコード列をカメラで読み取って元のファイルを復元します。転送にネットワーク、アカウント、ケーブル、ペアリングは必要ありません。

Mac、Windows、Linuxコンピューターで使用

HCC2D Streamer 1.1: Mac App Store · Microsoft Store

Linux版HCC2D CLI Streamer: APT リポジトリ · GitHubソース

iPhoneまたはAndroid端末で使用

HCC2D Decoder: App Store · Google Play · Huawei AppGallery

互換性:HCC2D Streamer 1.0は従来のHCC2D Decoderにも対応しています。HCC2D Streamer 1.1およびHCC2D CLI Streamerを使用するには、HCC2D Decoder 1.2.4以降が必要です。Decoderの現在の最新版は1.2.5です。

ファイルを転送する

  1. Streamerでファイルを選ぶ

    ファイルをStreamerのウィンドウにドラッグするか、[ファイルを選択]を押します。バージョン1.1では最大2 MiBのファイルに対応しています。数百KB程度のファイルであれば、より短時間で転送できます。

  2. 8色または4色を選ぶ

    1つのシンボルにより多くのデータを格納するには、まず8色を試します。画面、カメラ、照明の条件によって色を安定して判別できない場合は、4色に切り替えます。

  3. ストリーミングを開始する

    [ストリーミング開始]を押します。ストリーミング用のウィンドウはできるだけ大きくし、全体が見える状態にしておきます。

  4. Decoderで画面を読み取る

    スマートフォンのカメラをコンピューターの画面へ向け、HCC2Dシンボル全体がカメラ映像に収まるようにします。読み取り中はスマートフォンを安定させてください。

  5. 転送の完了を待つ

    必要な数のシンボルを受信すると、Decoderが元のファイルを自動的に復元します。転送が完了したら、コンピューター側のストリーミングを停止できます。

高密度のシンボルを使う前に、実際のカメラフレーム解像度を確認する

スマートフォンのカメラが高画素でも、アプリに渡されるライブ映像の解像度が低い場合があります。HCC2D Decoderでは、アプリが実際に受け取っているフレームの解像度を確認できます。

  1. 最初にスキャナー画面を一度開き、Decoderに実際のライブフレームの大きさを記録させます。
  2. [その他]を開き、[カメラ情報]を選びます。
  3. 緑色の表示は、ライブフレームが推奨値の1200万画素以上で、高密度のHCC2Dシンボルも試せることを示します。黄色はFull HD以上1200万画素未満、赤色はFull HD未満です。

バージョン40は、[カメラ情報]が緑色で、かつコンピューターの画面にシンボルを大きく表示できる場合に限って試してください。画面が小さい場合や、表示が黄色または赤色の場合は、バージョン30前後から始め、読み取りが安定しなければさらに下げます。

4つの設定項目とその効果

すべての端末で通用する「最高設定」はありません。スループットを高くするほど、画面とカメラの組み合わせに求められる条件も厳しくなります。[詳細オプション]に表示される推定スループットは設定の比較に役立ちますが、安定性は実際の転送で確認する必要があります。

macOSでは[設定]メニュー、Windowsではアプリメニューから[詳細オプション]を開きます。

設定速度を優先する場合安定性を優先する場合
色数8色では、1つのシンボルにより多くのデータを格納できます。4色では色の判別が容易になるため、照明条件が悪い場合や、画面またはカメラの色再現が十分でない場合に適しています。
ECレベルLは誤り訂正に割り当てる容量が最も少ないため、データ容量を最大にできます。Lで安定しない場合はM、次にQ、Hの順で試します。誤りへの耐性は高くなりますが、データ容量は少なくなります。
FPSまず15 FPSを試すと、1秒あたりに表示するシンボル数を増やせます。スマートフォンが読み取りに追いつかない場合は12 FPSへ下げ、それでも不安定なら10 FPSを試します。
シンボルバージョンバージョンを上げるほどデータ容量は増えますが、各モジュールは小さく、密になります。バージョンを下げるとモジュールが大きくなり、カメラで捉えやすくなります。一般に、大きな画面ほど高いバージョンを使いやすくなります。

最も高速で安定する設定の見つけ方

同じ画面とスマートフォンの組み合わせであれば、この調整は通常、最初に一度行うだけです。実際に送りたいファイルに近いテストファイルを1つ用意し、毎回同じファイルを使います。変更する設定は一度に1項目だけにすると、どの変更が効果を上げたのか、または不安定さの原因になったのかを判断できます。安定する組み合わせが見つかったら、その設定を適用して使用する設定として控えておき、以後の転送でも使います。画面、スマートフォン、撮影距離、照明を変更した場合にだけ、もう一度確認してください。

  1. Decoderの[カメラ情報]を確認します。表示が緑色で、画面上のシンボルも十分に大きい場合はバージョン40を試せます。それ以外の場合は、バージョン30前後から始めます。
  2. 8色を試します。転送が毎回安定して完了するなら、そのまま使用します。不安定な場合は4色に切り替えます。
  3. ECレベルLを試します。安定して動作するなら、スループットの高いLをそのまま使用します。安定しない場合はMへ変更し、さらに保護が必要な場合にだけQまたはHを使います。
  4. 15 FPSを試します。受信の進行が途切れたり停止したりする場合は12 FPSへ下げ、必要であれば10 FPSまで下げます。
  5. 転送が安定している間は、シンボルバージョンを少しずつ上げられます。カメラがシンボルを継続して認識できなくなったら、安定していた最後のバージョンへ戻します。
  6. 同じファイルを複数回、途中で止まることなく転送できる設定のうち、表示される推定スループットが最も高い組み合わせを使用します。それが、その画面、カメラ、距離、照明条件における実用上の上限です。

設定を試す際の2つの出発点

大きな画面で、カメラ情報が緑色の場合

8色 · EC L · 15 FPS · バージョン40

EC Lでの推定スループットは約1 Mbpsです。これは動作を確認するための開始設定であり、すべての環境で安定することを保証するものではありません。繰り返し転送が安定しない場合は、設定を1項目ずつ下げます。

EC Lで安定しない場合:8色 · EC M · 15 FPS · バージョン40 · 約0.83 Mbps

画面が小さい、またはカメラが1200万画素未満の場合

8色 · EC L · 12 FPS · バージョン30前後

バージョン30、EC Lでの推定スループットは約0.49 Mbpsです。必要に応じて、4色、10 FPS、またはより低いバージョンへ1項目ずつ変更します。

EC Lで安定しない場合:8色 · EC M · 12 FPS · バージョン30 · 約0.38 Mbps

実用上のヒント

  • HCC2Dシンボル全体がカメラ映像に収まるようにし、画面を斜めから撮影しないようにします。
  • 画面の明るさを上げ、映り込みを避け、カメラのレンズをきれいにします。
  • オートフォーカスが合うまで待ち、読み取り中はスマートフォンを安定させます。
  • 特に高いシンボルバージョンを使う場合は、ストリーミング画面をできるだけ大きく表示します。
  • 画面、スマートフォン、撮影距離、照明を変更した場合は、設定の確認をやり直します。

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